形態は機能に従うとは

形態は機能に従うとは?
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「形態は機能に従う」とは

「形態は機能に従う」とは、20世紀初期にアメリカの建築家、ルイス・サリヴァンが残した言葉「Form ever follows function(形態は常に機能に従う)」が原典です。時代とともに短縮され、ひろく使われるようになりました。機能を追求すれば、必然的にデザインが良いものになる、という思想です。「機能美」とも言われます。

その後、この言葉は合理的で機能的な建築を理想と考えるモダニズム(近代主義)のデザインの指標として用いられるようになり、モダンデザインを牽引したドイツのデザイン学校「バウハウス」でもこの方針に従い多くの機能的なデザインが生み出されました。

この思想は、現代においてもウェブサイトやUIデザインなどについて考えるときの指標の一つとなっています。

装飾デザインと機能デザイン

デザインと聞くと、個性的な装飾をしたり、派手に目立たせたりする「装飾デザイン」が頭に浮かぶと思います。もちろんそれもデザインのひとつですが、それ以外にも「デザイン」が存在します。それが「機能デザイン」です。飛行機が飛行機の形をしているのは、少ない空気抵抗でスピードを出しやすくし、空を飛べるように機能を持たせたからであり、船が船の形をしているのは、水の上を沈没せずに速く進めるように機能を持たせたからである、というように、機能を優先に考えた結果のデザインなのです。

Webサイトやアプリについて考えてみると、知りたい情報を簡単に得ることができたり、感覚的に操作できたりする機能が必要です。その機能を考えるときに重要なことが「情報整理」や「情報設計」です。具体的にはペルソナ設定やワイヤーフレームの設計などが挙げられます。それに似た意味を表す言葉に「UIデザイン」があります。

UIデザインという機能美

「UI」とは「ユーザーインターフェース」の略称です。WebサイトやアプリにおけるUIデザインとは、コンピュータ(=Webサイトやアプリ)とユーザが情報をやりとりするためのインターフェース(接点)をデザインすることです。つまり、ユーザーがWebサイトやアプリを簡単にスムーズに使えるようにすることです。知りたい情報がすぐに見つかる、検索の仕方がすぐにわかる、サイト上で迷子にならない、などユーザが目的を達成できるようにするためにはどうすれば良いか考える必要があり、UIデザインは機能美を重視される傾向にあります。

まとめ

以上、機能を重視するデザインの例としてUIデザインを取り上げましたが、機能だけを重視すれば良いというものではありませんし、逆に装飾だけを重視すれば良いというものでもありません。表現の方法や手法は時代とともに移り変わるものです。「形態は機能に従う」という指標も1つの指標として頭に入れ、適宜適切にデザインしていくのが良いと思います。

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