PDCAサイクルとは
PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字をとったもので、この4つの行動を段階に分け、繰り返し行うことで活動レベルを上げていくフレームワークです。
PDCAサイクルは、1950年代にアメリカの統計学者デミング博士によって提唱され、製造業をはじめとする生産管理や品質管理の分野で日本でも普及していきました。
現在においては、製造業に限らず、様々な業界やスポーツなど分野を問わず活用されています。
PDCAの4つのサイクル
PDCAサイクルは以下の4つのステップで構成されています。
Plan(計画):目標を設定し、それを達成するための計画を立てる
現状を把握し、数値で計測可能な目標を設定します。また、計画を検討するにあたっては効果的なフレームワークに5W2Hがあります。具体的で実行可能な行動計画を立てることで、評価がしやすくなります。
5W2H
- How much(いくらで?)
- When(いつ?)
- Where(どこで?)
- Who(誰が?)
- What(何を?)
- Why(なぜ?)
- How(どうやって?)
Do(実行):計画に基づいて実際に行動を起こす
計画を実行する段階です。この段階では、ただ実行するだけではなく、活動内容や数値データなど記録を残すことで次のCheck(評価)の段階でより質の高い評価を行うことができます。
Check(評価):実行した結果を分析し、問題点や改善点を見つける
目標に対して、どのくらい達成できたのかを分析します。また、達成できた要因、達成できなかった要因を分析することも大切です。
Act(改善):評価結果に基づいて改善策を考え、次のサイクルに活かす
評価結果に基づき、良かった点はさらに上を目指す計画を立て、悪かった点は改善、または取りやめる判断も必要です。改善点が複数ある場合は優先順位をつけて絞り込むことも大切です。
PDCAサイクルの注意点
前例主義に陥りやすい
PDCAは過去の施策や行動をもとに改善案を生み出すことが多く、新しいアイデアが生まれにくい場合があります。革新的な改善を図るためには外部にも目を向け、違う分野の事例なども参考にすると良いでしょう。
PDCAが目的化する
PDCAは1回のサイクルを回すために、計画の設定、実行や記録、そして評価と改善を行うため手間や時間がかかります。過度にPDCAを重視することで、いつの間にかPDCAを回すことが目標になってしまう場合があります。なぜPDCAを回すのか目的を持って行うようにしましょう。
想定外の事態に対応しにくい
PDCAは目標に対して具体的な行動計画を立て実行するため、想定外の事態が発生した時に対応が難しい場合があります。外部要因に影響を受けやすい業務にはPDCAはあまり適していません。
まとめ
PDCAサイクルは一度で完結するものではなく、繰り返し行うことで効果を発揮します。ただPDCAを回すことが目標にならないようになぜPDCAを回すのか目的を持って行うことが大切です。