購買行動モデル5A
マーケティング理論の第一人者フィリップ・コトラーは、従来の「AIDMA(認知→興味→欲求→記憶→行動)」や「AISAS(注目→興味→検索→行動→共有)」といった購買行動モデルを発展させ、現代のSNS社会に適応した「5A」という購買行動モデルを提唱しました。
これは、消費者が商品やサービスと出会い、購入、さらにはファンとなって他者に推奨するまでの流れを表しています。
5Aのステップ
1.AWARE(認知)
顧客が商品やブランドの存在を初めて知る段階です。広告、SNS、口コミ、ニュースなど、様々な媒体から存在を認知します。
例:SNS広告で新しいコーヒーブランドを知る
2.APPEAL(魅力)
単に知っているだけでなく、「気になる」「魅力を感じる」という段階です。ブランドの世界観やデザイン、ストーリー、共感できる価値観が重要になります。
例:コーヒーブランドのサイトに掲載されている美味しそうなコーヒーや説明を読んで惹かれる
3.ASK(調べる・比較する)
顧客が自ら情報を収集し、他の商品やサービスと比較する段階です。インターネット検索、レビューサイト、SNS上の口コミなどから情報収集を行います。
例:コーヒー豆の産地や味のレビューを調べて、他ブランドと比較する
4.ACT(購買・体験)
実際に購入・利用する段階です。「ASK」の段階で得た情報で魅力を感じたとき、行動に至ります。また、購入のしやすさやカスタマーサポート、キャンペーンなども購入決定への後押しとなります。
例:通販サイトで商品を購入し、飲んでみる
5.ADVOCATE(推奨)
商品やサービスを利用して満足した顧客が、他の人にすすめる段階です。近年は良くも悪くもSNSを通じて口コミが広まりやすくなっており、購入の意思決定に大きな影響を与えるようになりました。良い商品やサービスを提供し、ブランドのファンを育てることが重要です。
例:このコーヒーは香りが良くて美味しい、と友人にすすめたり、SNSに投稿したりする
まとめ
コトラーの 5A は、顧客が商品を知るだけで終わらず、魅力を感じて自ら情報を集め、体験を通じて納得し、最後には「推奨者」となってブランドを広めるプロセスを体系化したモデルです。
特に現代のSNS社会では、「Ask(調べる)」と「Advocate(推奨)」が非常に強力で、口コミやSNSが消費行動を左右する大きな要因となっています。単なる販売活動ではなく、顧客をブランドのファンに育てることが大切です。